東北 企業情報

「GoNOW」(ゼロスペック) 大雪で大活躍!スマートオイルセンサー

タンク残量把握で配送効率化、補助金活用も
顧客タンクの灯油残量がグラフ化された情報を確認する越前谷社長
顧客タンクの灯油残量がグラフ化された情報を確認する越前谷社長

【越前谷商店(秋田県能代市)】

 例年にも増して降雪量が多く、燃料配送作業に時間がかかっている東北地方の日本海側で、各家庭などのホームタンクの残量がリアルタイムで把握できるスマートオイルセンサーシステム(GoNOW)が威力を発揮している。定期配送で行ってみたら残量が思いのほか多かったなどの無駄走りが解消され、作業効率が激的に改善するからだ。人手不足解消策の一つとしても注目され始めた。
 秋田県能代市の越前谷商店(越前谷厳吾社長・ENEOS系)は昨冬からゼロスペック(本社・札幌市)のシステムを導入。昨冬は灯油の定期配送先100軒のホームタンクにセンサーを付け、今冬はさらに50軒を追加した。導入の動機について越前谷社長は「各タンクの残量を正確に把握することで無駄走りをなくし、配送作業の効率化を図るのが目的。生まれた時間的余裕を別の仕事に振り向けられるほか、ローリーの走行距離が減ることで燃料やタイヤの減りを節約できる効果もある」と話す。
 配送先の燃料枯渇を心配しなくて済む安心安全効果も大きい。配送担当の能代南給油所長成田好博さんは「以前は配送を休む正月にも心配になってタンクを見に行くことがあったが、導入後ははらはらせず安心して休めるようになった」と話す。
 記録的な暖冬だった昨冬は効果に半信半疑だったが、例年以上に寒くて雪の多い今冬は効果が目に見えて出ているという。
 ゼロスペックのシステムは、各タンクのキャップ部分に取りつけるセンサーから発する電磁的信号で油面位置を測り、情報を端末に無線で飛ばす仕組み。各顧客の残量情報は配送担当者がスマホでも確認でき、残量が基準より少なくなった場合はアラート表示も出る。導入前は担当者が手作業で作成してきた定期配送計画も、システムが効率性も加味して自動作成してくれる。
 越前谷商店では能代市で普及する200リットルタンクの残量がほぼ半分になる2週間ごとの配送を基本にしているが、システムで各顧客ごとに配送間隔を前後させることも可能だ。「エアコンを併用し始めたためか今冬から灯油使用量が極端に落ちた家庭もあり、変化に即応したきめ細かい配送計画をつくれる利点も大きい」と成田さんは明かす。
 センサーの数ごとに導入費用とランニングコストがかかるが、越前谷社長は「導入には国の補助金も活用でき、費用対効果でみてもメリットはある。人手不足が深刻化する中では作業効率化の重要性は増している」と指摘している。