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SSトラブルよろず相談室・事例集⑮ 車検後にエンジン故障、SSに過失はあるか?

車検トラブル

ジャパンリスクソリューション主席コンサルタントの佐藤哲治が、クレーム対応や労務問題など、SSで発生したトラブルの解決事例を紹介!

<トラブル内容>

 車検の際、お客様から「オイル交換不要」と言われ作業したが、引き渡し後に「エンジンが変調した」とクレーム。デーラーは「エンジンオイルのメンテナンス不良でターボとエンジンが故障」と診断。お客様は「車検で原因を見抜けなかったSSの責任」と主張。SSに過失は?「ぜんせきweb」で確認!

<解説>

 SSに責任は見当たらないが「故障原因を見抜けなかった」という主張に正当性はあるのか?
 車検に関して多くのユーザーが誤解していることがある。それは「車検をしたのだから車は整備されている(悪い箇所は直っている)」というものだ。車検後の変調・不具合クレームはほとんどが、ここから来ている。したがって車検を取り扱うSSは、車検は「検査であり整備ではない」ということを最初に説明しておかなくてはならない。
 車検は「その時点で所定の点検項目について保安基準をクリアしているかどうか」を検査するのであって、整備内容をチェックするものでも次回車検時までの安全性を保証するものでもない。ユーザーが勘違いする理由の一つは、車検時に検査とは別に「12ヵ月法定点検」が付随していることにある。法定整備をし、検査しているのだから車が故障することはないという勘違いが生じるのである。
 今回のケースは「オイル交換をしなければ将来、こういう故障が生じる可能性があり、それを予見できなかったのはプロとしての落ち度」という論理であるが、これには無理がある。機械である以上、将来の不確実な事態を予測することは難しく、オイルの劣化状態から将来の故障を予測することは不可能。つまり、車の現状から将来の故障を予測することは一般論として不可能であるということだ。

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