ポンプあいらんど

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▼石川県は南北に長細い。県中央部に位置する金沢市から能登半島先端の珠洲市までは約130キロ、東京~宇都宮間に匹敵する。普段であれば車で2時間余りの道のりだが、震度7を記録した地震で道路はズタズタ。いまなお重機が入らず、救援を待つ集落がある▼人的被害も広がる。9日時点で死者数は200人以上、重軽傷者は560人超。安否不明者も100人以上に上る。加えて3万人近くが真冬に避難生活を送る。外気温が氷点下まで下がる避難所や車中で、寒さと不安に耐えながら夜を明かす人々を思うと胸が痛む▼珠洲市で越後石油(出光系)を営む越後英明社長によると、地域の家屋は9割が全壊した。同社のSSも地下タンクが浮き上がって配管が破損、配送を受けられる状態にない。タンクに残る軽油と灯油を汲み上げ、地域の人々に10リットルずつ無料で提供しているのは、営業再開を諦め店を畳む決意を固めたからだという▼同市など奥能登2市2町の人口は約5万6千人。この半世紀で半減し、高齢化率は5割近い。今回の地震で過疎化が加速するのは間違いない。昨年5月の震度6強の地震では再建に立ち上がった越後社長でさえ、桁違いの被害に絶望感を抱く。このまま〝最後の砦〟が消え、地域社会も崩壊してしまうのだろうか。いまこそ、迅速で最大限の支援を国に求めたい。